インド法に基づくライセンス契約の留意点
少し前になるが、インド特許を有する国内の依頼者から、インド現地法人に対するライセンス契約の提供について相談を受けた。その際に、一般的な留意点として整理した内容をメモしておく。この種の業務は通常、現地代理人の協力を得て進めることが多いが、本件については、現地代理人によらず、インド法に精通した国内の提携法律事務所を通じて対応する方法を提案した。
- インド法の特徴(ライセンス契約の留意点)
・制定法(条文)と判例法の双方を踏まえる必要がある
・連邦法に加え、各州法にも留意を要する
・拘束力はないが、英国判例の影響を強く受ける
・裁判が長期化する傾向があるため、仲裁条項等の活用も検討に値する
・裁判実務には相当の負担と不確実性があるため、紛争解決条項の設計が重要である
・一般的には解除条項が重要となる場面が多い(代理店契約等)
・もっとも、今回はライセンス料を受け取る側であるため、解除条項の位置づけは相対的に低いと考えられる
・外為法その他の規制との関係では、正当なライセンス契約書を整備したうえで、送金実務や税務上の確認を要する
・必ずしも現地代理人を介在させる必要があるとは限らないが、現地法に通じた専門家の関与が有用な場合は多い - 確認事項
(1)技術供与の内容、方法
(2)ライセンス料の受け取り方
(3)ライセンスの対象、範囲、期限
等々
======
(参考)日本企業及び邦人を法的側面から支援する方策等を検討するための調査研究(法務省)
※インドを含む複数国についての調査結果がまとめられています。
・当事務所ブログ:知財契約に関する実務(1) 2026年4月4日
・当事務所ブログ:中国企業に対する技術ライセンス(技術輸出入管理条例の改正)