早期審査事情説明書

少し古い統計だが2012.8.30に特許庁が発表した2012年度版特許年次報告書の「統計で見る知的財産動向」によれば、我が国の審査順番待ち件数は2007 年以降急速に減少しており、2011 年は448,123 件(前年比21.8%減)、審査順番待ち期間も、2011 年には25.9 か月まで短縮した、今後、さらに審査順番待ち期間が短縮される見込みである、2011 年の特許審査のFOA(ファースト・オフィス・アクション:審査請求後に受ける最初の庁通知)の件数は、363,876 件であった、と報告している。

統計で見るとこうだが実際にはどうか。特許出願の審査には、通常出願と早期審査とがあるが、どちらも確かに早くなっているように思う。弊所でうけたFOAの中から、直近(2013年6月)以前の2,3件を調べると、出願審査請求日から拒絶理由発送日までの日数は直近のものから順に並べると以下の通りである。

通常審査:
特許出願A1 約4.9ヶ月
特許出願A2 約31.7ヶ月
特許出願A3 約20.2ヶ月

早期審査:
特許出願B1 約1.1ヶ月
特許出願B2 約2.1ヶ月
特許出願B3 約2.1ヶ月

ついでに拒絶査定不服審判の審判請求と同時に「早期審理事情説明書」を提出したものを見てみると、

早期審理:
特許出願C1 約1.1ヶ月
特許出願C2 約2.7ヶ月

であった。以上のように、弊所の経験則からは、通常審査では分野によるばらつきなのか、依然として2年以上かかっているものもあるが、比較的最近に出願したケースでは2年以下、極めて直近のものは通常審査でありながらわずか5ヶ月でFOA受け取ったものもあり、審査待ち期間は確実に短くなってきている。

一方、早期審査・早期審理を請求すると3ヶ月以内に拒絶理由通知又は特許査定(特許審決)を受け取れることが期待できるといえるであろう。

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特許庁ウエブサイト統計で見る知的財産動向
https://www.jpo.go.jp/resources/statistics/chizai_katudo/index.html

(2026年4月追記)本稿は2013年当時の統計及び当時の弊所取扱案件の実績に基づくものである。現在の審査順番待ち期間や早期審査の所要期間はその後変動しているため、本文記載の期間は当時の参考値としてご覧いただきたい。

・当事務所ブログ:日本の特許審査における早期審査制度の活用と実務的留意点(2025年版) 2025年5月7日

日本の特許審査における早期審査制度の活用と実務的留意点(2025年版)

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