限定提供データの保護
平成30年不正競争防止法の改正により、限定提供データが保護されている。一番遅い改正法施行日は先月(2019年7月1日)であった。
現行法の下でも、「秘匿性が要求される情報」は不正競争防止法により営業秘密(秘密管理される非公知情報)として、「創作性が要求される情報」は特許法・実用新案法・意匠法・著作権法などにより、いずれも保護されていたが、上記の法改正により、秘匿することを前提としないデータ(いわゆるビッグデータを加工したデータ等)が新たに不正競争防止法により限定提供データとして保護される。
さらに、契約に基づく自由な取引を前提とし、通常の正当な事業活動を阻害しない範囲で、悪質性の高い不正取得・不正使用等への救済措置として、必要最小限の民事措置(差止請求、損害賠償請求)が認められることとなった。
価値あるデータの利活用が広く進むような法的枠組を設けることを目的とする改正であり、今後、企業はデータの利活用に関するオープン・クローズ戦略が競争力を高めるうえでますます重要になってくるであろう。
なお、「限定提供データ」に係る事項、及び証拠収集手続きの強化に係る事項は令和1年7月1日、「技術的制限手段」に係る事項は平成30年11月29日であり、いずれもすでに施行されている。また、弁理士法も改正され、データおよび標準関連業務が弁理士の標榜業務に追加されている。
「データ保護相談業務」や「データ契約業務」、「紛争解決業務」、「標準化業務」が今後弁理士の業務としてもますます重要になっていくと考えられる。
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・当事務所ブログ:「ビッグデータの保護(法的位置づけ) 2020年12月15日